品質工学のワークシートには、幾つかExcel関数を用いています。説明資料にまとめてみました。
資料はこちら → 品質工学ワークシート
p.1 「⑦データ処理」のシートをご覧ください。黄色の塗りつぶし部分の直交表にデータを入れると、水色部分で計算してSN比ηと感度Sを算出します。水色の行一番上の関数式を説明します。二行目以下は同じ式なのでコピーします。全変動STは、赤枠内全てのデータの平方和で「SUMSQ」という関数を用います、L1とL2は、信号因子Mとデータの掛け算の和です。3つの掛け算を足し合わせても良いですが、「SUMPRODUCT」という関数を用いれば、簡単です。rから感度Sまでの算出式とExcel関数を示しておきます。「💲」をF4キーで付けておけば、一行目だけ式を入れて、下にダウンコピーすれば効率的です。
p.2 制御因子A〜Hの水準1〜3のSN比及び感度を算出します。各々の制御因子の列にある水準1〜3に対応するSN比あるいは感度の値の平均値を算出します。その1は、F1のSN比を算出する一つのやり方です。F1の列の水準1のセルに赤枠の印を付けておき、それに対応するSN比の平均値を求めます。該当する行を見つけるのが大変です。その2は、「SUMIF」と「COUNTIF」の関数を用いて、検索条件に該当するセルの足し算やセルの数を算出します。
p.3 SN比と感度の要因効果図は、上のように数値を並べて因子間に空セルを入れて「折れ線」のグラフを描きます。
p.4 最適条件と最悪(比較)条件についてSN比と感度の合計値を算出するには「LOOKUP」関数を用います。最適条件のA1のSN比を求める関数について、矢印を用いて説明しています。青枠内の数字と同じ緑枠の数字に対応するピンク枠内の値を得ます。
品質工学のデータを用いて解析する際に、Excel関数を用いると省力化を図ることが可能です。
本日用いたExcelファイル → L18直交表ワークシート