「人事で一番大切なこと」(著者:西尾 太 発行所:日本実業出版社)を新刊本から借りてきて読んでいます。私は人事担当者ではありませんが、長年会社生活をしてきて感じている思いと合致しているところが多く「あるある」と思いながら面白く拝読しています。著者が引用している資料は様々なサイトで見ることができます。
資料をご覧ください。 → 働きがい
p.1 会社組織は左上図のように、「働きがい」と「働きやすさ」の良し悪しにより8種類に分類されるようです。左下のグラフをご覧ください。働きやすさは、年々向上していますが、働きがいは減少しているのです。私達の年代は、確かに働きやすくない環境にありました、働きがいは感じていました。動物実験で徹夜して、翌日も勤務ということもありました。今ではブラックと言われてしまいますね。最近では、「働き方改革で早く帰れ」と言われて、残業がし難い雰囲気のようです。一区切りできるのであれば、残業してもよいと思うのですが。帰宅時間の管理よりも、長い打ち合わせを効率よく済ませるとか、データサイエンスを活用するなどの働き方改革の方が必要ではないでしょうか? 右図に、人事制度・人事施策の失敗に関するアンケートを載せておきます。 昔、目標管理はよく書きましたし、部下のものも見ました。この方法は良いのですが、相当気合を入れて実施しないと形式的になりがちです。この他にも体験したり、耳にする施策は多いです。それだけ、人事施策は難しいということになります。
p.2 著者は、人事を「ベタベタな人事」「ベタな人事」「おもしろ人事」という言葉を使って表現し、「ベタベタな人事」と「ベタな人事」は家の土台、「おもしろ人事」は家の外見や内装である喩えています。個人的には、「ベタな人事」内にある、「基幹教育体系」が「人材」を「人財」に変えていく上で重要であると考えています。そのためには、「基幹教育体系」を担ってく人の評価点を高くする「評価制度」の構築が必要であると思います。「おもしろ人事」は、他の企業がやっていると真似して取り入れてみては失敗することが多い部分でもあります。先日のニュース番組で、「企業は学びやリスキリングに取り組んでいる」とか「オンライン研修のコンテンツを充実」させている風潮を報道していました。これも「おもしろ人事」の内容であると思います。学びのための知識の情報量は、確かに豊富になってきて、学んだつもりになっていると思いますが、実践しないとスキルとして身につかいないと思います。人事施策にあたっては、この辺の理解が抜けているのではないでしょうか?