火の玉の続きです。市販している玩具の人玉を見たことはありますか? おそらく、ぼおーっと緑色に光っていたと思います。以前から、どうやって作るのか思案していました。車のワイパー洗浄液等に含まれている緑色のエチレングリコールという凍結防止剤をみたことはありますか? これを脱脂綿に含ませて燃やしてみましたが、どうも違うようです。 炎色反応を覚えていますか? この系列の中で緑色になるのは銅でしたが、銅の化合物はなかなか手に入れるのが大変なので、しばらく、時間が過ぎていきました。 たまたま、キャンプファイヤーを盛り上げるための方法をいろいろ調べていた時です、「カラーファイヤー」の作り方を紹介しているサイトが見つかりました。 → カラーファイヤー
早速材料を購入して実施してみました。(ホウ酸+ステアリン酸+燃料用アルコール)を湯煎に入れてかき混ぜて溶かした後に、金属の缶に入れて冷やして固まらせます。これに火をつけると緑色の炎になるではありませんか。昔買った、緑色の人玉はホウ酸が浸み込ませてあったのだと改めて思いました。謎が解けてスッキリです。 炎色反応に使用されるストロンチウム、リチウムの試薬も購入して試しました。綺麗なのはストロンチウムです。炎というと赤、黄色あるいはガスの炎の青色がイメージできますが、緑色の炎というのは、なかなか見たことがないので、新鮮ですね。 上述の資料にも記載がありますが、金属の缶に溶かした材料を入れて火をつけると、全体が溶けます。この缶を傾けて地面に中身を流すと、緑の滝が出来て綺麗です。 直火が許されないばあいは、下に金属製の受けを作っておきましょう。 周りの照明を消すと一層鮮やかです。金属の缶に、上述の材料を流し込み真中にロウソクの芯を入れて冷やすと、緑色の炎のロウソクができます。
炎色反応の覚え方は次の資料の下段に記載しておきました。学校で炎色反応の実験をした際は、白金線を使用したと思いますが、家庭で実験する場合は、「メラニンスポンジ」にアルコールにホウ酸、塩化ストロンチウムあるいは塩化リチウムなどの塩を溶かした溶液を浸み込ませ、着火マンで火をつけると実験できます。
資料は→ 炎色反応
メラニンは耐熱性が高いので、燃え難いです。 台所等で頑固な汚れをとるスポンジで、次の写真のような立方体のものが100円均一ショップで売っています。材質が「メラニン」であることを確認してください。 メラニンスポンジに吸収させて針金の下につるせば、緑色の人玉になります。