「多様性は美しい」(著者:稲垣栄洋 発行所:さくら舎)を紹介します。本著者の本は、今までにも何冊も読んできました。今回は、「分類」に関して、いろいろな視点から述べられています。
- ブタ・ウシ・クジラが同じ仲間(偶蹄目)に分類していること知っていましたか? →クジラは独立した「クジラ目」と習うのが一般的でした。しかし、近年のDNA解析をはじめとする分子系統学的研究により、クジラ類は偶蹄目の系統の内部から枝分かれして進化したことが明らかになりました。現在は、鯨偶蹄目(Cetartiodactyla)と呼ぶのが主流です
- 人間は物事を理解するために便宜上、自然界に「境界線」を引いて分類をします。実際の自然界にはそんな境目はなく、人間の作った枠に収まらず、自由に存在している個性の輝きこそが、自然界の「多様性の美しさ」です

アンケート調査などで、良い、普通、悪いと分類することが多いですが、「普通」とは何でしょうか?「平均値に近いもの」でしょうか? 統計では、正規分布の図を描いて、平均値がMaxになるベルカーブになりますね。自然界でも、ベルカーブに従うことが多いですが、カブトムシの体長を横軸にとるとベルカーブにはならず、添付図のように中央部が凹んだヒストグラムになります。小さい雄は、争いを避け、中間的な雄は大きい雄と争って負けてしまいます。中途半端な体長が一番不利なわけです。自然界は、ばらつきを保ち、常に「多様」であり続けようとして、天変地異に対応しようとしているわけです。 では、図の中で、普通の葉っぱはどれでしょうか?