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時間に余裕があっても・・・

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新人研修の最後に感想を聞いたり、半年後のフィードバック面談で「技術報告書をまとめる時間が足りなかった」という方が、大半を占めます。以前から、この時間不足を解消するために、報告書の内容をスリム化したり、日々の研修終了前に40分間まとめる時間を設けたりしてきました。働き方改革により、家にパソコンを持ち帰っての仕事はしないという制約があるものの、技術報告書をまとめる時間は15〜20時間はあるはずです。なのに、どうしてというのが講師陣の悩みの種です。「パーキンソンの法則」をご存知でしょうか?以前「前倒しの目標が・・」でも取り上げました。 「ある仕事をするために10時間与えられると、それを終えるのに10時間かかる。同じ仕事をするのに25時間与えられると、なぜか終えるのに25時間かかってしまう」というのが、この法則です。先日紹介した「忙しいのに退化する人たち」(著者:デニス・ノルマーク 発行所:SUNMARK)には、「不思議なことに、どれだけ時間を与えられても、ずっと忙しかったと感じます。つまり忙しいという感覚は、実際の作業の指標としてあまり頼りにならない。忙しいと感じてもほとんど何もしていないこともある。」とも書かれています。人間の性でしょうか? このパーキンソンの法則は、表舞台ではなく舞台裏で仕事をしている人に特に当てはまります。表舞台の人とは、製造部門、輸送部門に従事している人々です。生産数や輸送量の進捗状況が見える化できます。ところが、舞台裏で管理する業務の人々は、マウスをクリックしてもキーボードを叩いても、実際にどのくらいのスピードで仕事しているのかを知ることはできません

この他に、「多過ぎると低下」で説明した「リンゲルマン効果」や「分布のどの辺にいますか?」の「2:6:2の法則」というものもあります。個々の人が、100%の力を発揮して、無駄な作業をしなければ、生産性が高いアウトプットになるのですが。

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