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もう数を認識?

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数学を生み出す脳」(著者:中井智也 発行所:岩波書店)を紹介します。著者は、数学の心理学・認知神経科学を専門とする神経科学者であるところがユニークなところです。数学が私たちの認知活動と深く結びついていることを事例を基に説明してくれています。

資料をご覧ください。 → 数学を生み出す脳

第1章は、「概算する脳」について述べられています。数を認識する実験として、画面上のドットパターン数を数えて反応時間を調べた結果、4個までと5個以上の反応時間の傾きが変わる屈曲点があります。5個以上は1個1個数えるのに時間を要します。 左下のグラフは、数えた数の正確性を示しています。分布の重なりが増えると、別の数と認識する割合が増えることになります。 真中の図は、面積、密度、円周などをパラメータとしたドットパターンです。同じ数でも、パラメータ次第では、数え難いパターンがあります。右図は、一部がつながったドットパターンと、楕円で囲まれたドットパターンです。つながったドットは、これで1個とカウントし、楕円で囲われていると、数を少なくカウントするようです。

赤ちゃんも、数を認識するようです。興味を持つと凝視することを利用します。ドットの数を増やした際に、凝視することから数を認識していると推定されています。

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