トピックス 実験計画

理解するまでしつこく

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実験計画法については、「相手を知らないと判断できない」「手作業してみて!!」「直交表の有り難み」でも取り上げました。 品質工学とは異なる実験計画法については、習うより慣れよということで、重複するかもしれませんが、YouTubeをみて実際に手を動かしながら資料にまとめてみました。YouTubeの説明ではわかり難い部分の補足説明もしました。

資料はこちら → L16直交表

動画はこちら → https://www.youtube.com/watch?v=8Cx6jaQIS1Y

p.1 タイルの製造条件A~Hまで各々2水準あり、実験計画法により因子の効果を確認します。交互作用も見たいので、L16直交表を選択します。直交表には、因子と交互作用を列に割り当てる右下のような「接点図」があります。赤い数字列番号を示しています。例えば、因子Aは、「2」なので、2列目に割り当てます。交互作用「D×F」は、「」列目に割り当てます。余った列は「Error」としておきます。「E」列がないのは「Error」と間違えないようにしています。 「接点図」は、「どちらが効くの?」では「線図」で説明しました。

p.2 L1~L16の実験データが表の右端です。これらのデータを用いて、分散分析表を作成します。表の各列毎に、「1の合計」「2の合計」「平方和」を算出します。算出方法は、「手作業してみて!!」をご覧ください。各列の水準1に該当するデータを加算して得ます。「平方和」は、「1の合計」と「2の合計」の差を2乗して16で割った値です。この「平方和」をSTとして分散分析表に書き込みます。「Error」は3列の合計です。自由度は、列の数ですので、「Error」がで、それ以外です。分散VはST割る自由度です。F値は、各々の分散をErrorの分散で割った値です。自由度1,3、信頼度0.05でのF値は、Excel関数を用いて計算すると、F.INV.RT(0.05,1,3)=10.1となります。F値が10.1より大きいものが有意差ありということで、その因子が影響を及ぼすことがわかります。

p.3 左側の分散分析表で、F値が1前後以下のものをまとめてErrorに含めます。この操作のことを「プーリング」と呼びます。右表がプーリング後です。自由度からに変わっています。自由度1,8、信頼度0.05でのF値は、F.INV.RT(0.05,1,8)=5.3と再計算され、C、F及びA×Bが、5.3以上になるので有意差ありに変わりました。

p.4 分散分析表では、有意差あるがわかるだけでは、どの水準が効果があるかがわかりません。そこで、効果がある因子の水準を選定する計算が必要になります。右にAとB、CとDの水準の組合せでのデータの平均値を計算しています。A1B2の計算の仕方を記しておきます。

p.5 面倒臭いですね。品質工学の要因効果図を描くとグラフにしてくれるので、直感的にも効果の影響程度をみることが可能です。

以上のように、実験計画法は、交互作用をわかった上で使用しなければならず、効果の有る無しが客観的に見え難いなどの難点がありますので、誤差因子を考慮した品質工学をお勧めします。手作業をしてみて、品質工学の方が使い易いことを改めて認識しました。

今回用いたExcelファイルです → L16直交表

 

 

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