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帝国データバンクの経済に強くなる数字の読み方」(編集:帝国データバンク情報統括部 発行所:三笠書房)から、気になった話題を調べてみましたので、資料にまとめておきます。

資料はこちら → 数字の読み方

p.1 2,000万円老後の資金を蓄えておかないとリスクが大きいという話題が広まっていました。厚生労働省の家計調査に基づいています。左表は、上述の本記載の表です。厚労省のデータを右側に載せておきます。数値が異なるのは、対象の年齢などが異なるせいかもしれませんが傾向は同じとしても良いと思います。左側の表の2022年の数値を基に、65歳の人が30年後までに生活費が足りるかどうかについて計算します。貯蓄から差額を引いても1,600万円弱残額があります。収入及び支出の平均値は高所得の人に引きずられて高めになりますので、右図にある中央値の貯蓄額から差し引いてみましたが、570万円ほど残額がありました。貯蓄額がゼロの方はさすがに、マイナスになってしまいます。この表の差額の列をご覧ください。年によって差額の金額が変動しています。コロナで消費が少ない場合や、物価高などが金額に反映して変動するものと思います。

p.2 左図をご覧ください。一般会計の税入と歳出のグラフです。ワニの口のように歳出が税収を上回っており広がっています。いつまでも開くことをせずに、口を閉じるような政策をして欲しいものです。右図をご覧ください。「ストロー現象」とか「逆ドーナツ現象」という言葉を聞いたことがあると思います。どちらも大都市にビジネスや人が集中する現象を示しています。コロナ禍のリモートワークで一時緩和しましたが、また元に回帰しているようです。今回の総裁選で、地方創生を語る方が多くおられましたが、実行に移してもらいたいですね。

p.3 ジニ係数は、社会における所得の不平等性を測る指標という説明を「新月が平等?」でしました(右図)。0に近いほど所得格差がなく1に近いほど格差があります。社会騒乱多発の警戒ラインが0.4だそうです。右下を見ると、米国が0.4ラインに近いですね。連邦議会を襲撃したのも、このせいでしょうか? 左上がジニ係数の年ごとの推移で、近年、再分配により改善傾向は見られています。左下、特に高齢者に対する改善が大きいようです。

官僚や政治家のどのくらいの方が、グラフから現象を読み込んでいるのでしょうか? 国会や予算委員会においても、このようなデータを基に議論して欲しいものです。

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