「加法性が成り立つ」という話を以前に取り上げたと思います。
資料はこちらをご覧ください → 加法性
総合的な安定性は、各因子の影響度の掛算で表されますの両辺の対数をとると右辺は足算に変換することができます。ところが、加法性(足算)が成り立たないものがあります。強度は成り立たず、安定性は成り立ちます。黄色の部分に各種量を分類しています。「外延量」と「内包量」に分かれ、「外延量」は加法性が成り立ち、「内包量」は成り立ちません。見極めの印として、「度」や「率」が付いているものは加法性が成り立ちません。わかり易い事例として、30度の水と40度の水を混ぜても70度のお湯にはなりませんね。
強度を上げる条件を加算してもどんどん強度が上がる訳ではありません。ばらつきが含まれるSN比であれば、安定して強度の高い条件を見つけることが可能なのです。特性値を向上させたい時には、品質工学を通常の実験計画法に優先して検討される必要があります。