「中学数学 ビジネスのあらゆる問題を解決する」(著者:福山誠一郎 発行所:さくら舎)を紹介します。加減乗除は全て加算が基になっているとして説明されています。そして、正負の話から無理数そして二次方程式の根を求める話へと進んでいきます。これらの基礎の話を利用する事例として、以下の説明がされています。手直しして説明します。
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p.1 ラーメン店の1ヶ月の売り上げと経費を表にしてあります。先ず、売上・変動費及び固定費の違いを覚えてください。販売数に応じて変化しますので、原材料費は変動費です。これに対して人件費・光熱費や家賃は固定費になります。ラーメン1丁当たりの限界利益=売上−変動費で求められます。ラーメン1丁が1,000円、原材料費(変動費)が300円の場合、700円が限界利益となります。固定費を限界利益の積み上げで支払うためには、1,672丁ほど販売しなければなりません。固定費を400円ほど上回りますので、これが利益となります。
p.2 損益分岐点での販売数量を描いた図です。横軸が販売数量、縦軸が金額です。損益分岐点では、売上=変動費+固定費=総費用となります。販売しなくとも固定費はかかりますので、総費用のy切片は固定費になります。総費用と売上の直線の交点が損益分岐点です。これより販売数が増えれば、利益が生じます。今回、1,672丁販売したポイントは売上が総経費を400円上回っているので利益400円となります。
p.3 損益分岐点での販売数量を計算してみます。ラーメン1丁の売上1と変動費1に販売数量を掛けて計算していきます。最終的に、損益分岐点販売数量=固定費÷商品1個当たりの限界利益という式になりました。これは、p.1で示したラーメン1丁の限界利益が固定費と同じになるための販売数のことでした。
商売をしている方は、肌で感じていることだと思いますが、数式化してみるとイメージしやすくなります。