「日本人はなぜ科学より感情で動くのか」(著者:石浦章一 発行所:朝日新聞出版)に中から、エセ情報に関するトピックスです。 健康に良いという情報が流れると、こぞって購入し店頭から品物がなくなることがよくありますね。ココナッツオイルもTVで放映されて、同様の傾向があったようです。ココナッツオイルが本当に健康によいかの確証はないようなのです。ココナッツオイルを含む脂肪酸についてまとめてみます。
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p.1 炭素間が1本の結合の場合が飽和脂肪酸、2重結合が含まれる場合が不飽和脂肪酸と呼びます。カルボキシル基(ーCOOH)の炭素を1番として、この図の場合、右方向に数字が大きくなり最後が18番になります。ステアリン酸は、C18:0と表記されます。0は2重結合がないことを示します。リノール酸はC18:2と表記され、2つの2重結合があることを示します。2重結合の位置をω6またはn-6で示し、18番目の炭素が1番として、6番目の炭素が2重結合になります。オメガ(ω)3とか言われるのは、2重結合の位置を示しているわけです。 同じ炭素数18でも、ステアリン酸は固体、リノール酸は液体です。流動性がある不飽和脂肪酸の方が、体内で固まり難い気がします。下表に主な脂肪酸を分類分けしています。ココナッツオイルは鎖が短いので、体によいと思われているようなのです。体によいとされている食物がその効果検証されているかを見極めた方がよさそうです。
p.2 飽和と不飽和脂肪酸の構造式です。
p.3 ω3不飽和脂肪酸のなかでもEPA(エイコペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)は青魚に多く含まれています。