リスクを定量化する際に「用量-反応曲線」を用いますが、リスクの種類に合致したモデルをを選定する必要があります。
資料はこちら → リスクアナリシスその2
p.1 毒に対する反応の曲線が左図のような場合、ドーズ量が2~3は反応ゼロですが3.5になると反応し始めます。この場合、3を「無毒性量」、3.5を「最小毒性量」と呼びます。3~3.5の間のポイントで毒性が認められれば、そのポイントが「最小毒性量」です。1日許容摂取量ADI は無毒性量を不確実性係数で割って算出します。この「不確実性係数」は「安全係数」とも呼ばれています。計算例を載せておきます。 薬液を調製するタンクを洗浄する際に、洗浄液中の薬品濃度が最小薬効量の1000分の1以下になるように許容限界濃度と設定することがあります。この1000が安全係数に相当すると思います。 複数の試験がある場合は、最小のADIをその物質のADIとします。
p.2 用量-反応曲線は種々ありますので、表にしました。データにフィットする曲線を採用することになります。放射線被ばくに関しては、ゼロから急激に立ち上がる曲線となるようです。