先週は、IEを用いた工程の分析を取り上げました。本日は、「よくわかるこれからの生産管理読本」(著者:吉原靖彦 発行所:同文館出版)から購買管理のトピックスを説明します。工程管理と購買管理は密接な関係にあります。
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p.1 購買品について、品目数累計[%]に対する消費金額累計[%]をプロットすると左上のような曲線になったとします。A、B及びC品目に分類分けします。A品目は高価格品に該当し、重点管理の品目と位置付けでき在庫削減が必要です。一方、C品目は低価格品であり、管理工数の低減が必要です。B品目はAとCの中間的な存在です。このグラフを作成する場合は、右図のようなパレート図(QC7つ道具で登場)を部品毎に描きます。消費金額の高い方から並べます。消費金額累計[%]が80%となるのは、部品a、b及びcですね。これが左図のA品目に該当します。品目によって、在庫管理する方法を「ABC管理」と呼びます。
p.2 上述のA品目について、在庫を削減したい場合、購買の観点では、定量発注方式あるいは定期発注方式の2通りあります。左図が、定量発注方式です。①〜⑧の手順で「発注点H」や「平均在庫量」を算出します。平均消費率は、幾つかの実績の平均を用います。右図は定期発注方式です。「在庫調整期間内の予定消費量」を実績から予測することが必要です。管理工数は低減できますが、製造量が一定でない場合は、欠品や過剰在庫になる可能性が生じます。購買方式は、品目により使い分けると良いかもしれません。いずれの購買方式においても「安全在庫量」は設定する必要があります。