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歪んだ形状を変換して

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過去ブログでは、標本より母集団の平均値あるいは分散を統計的に推定する方法を説明してきましたが、母比率相関係数についても推定することができます。資料をご覧ください。

資料はこちら → 各種推定

p.1 母集団の平均値あるいは分散を推定する式です。説明は以前のブログ「英語の表記の方が分かり易い」をお読みください。サンプルサイズn100個以上、母集団の標準偏差σが既知の場合はz値を、nが100個未満あるいは標準偏差σが未知の場合は、t値を用いますね。

p.2 母比率pの推定式です。母平均の推定式において、平均値μ比率p標準誤差σ/√nは標本の比率p^が含まれる式に置き換えます。 相関係数の推定式は相関係数rZ変換して正規分布に近づけて、同様な式で表すことができます。そのあと逆変換して母分散ρの推定式に変形します。 この時、水色の枠内の値を逆変換したものがZLオレンジ色の枠内の数値を逆変換したものがZUです。

p.3 前ページの補足説明です。 母集団の相関係数ρが0.8だったとします。幾つかサンプリングしてきた標本の相関係数rの分布は0.8にピークがある歪んだ分布形状をしています。そこで、の式を用いてZ変換して正規分布形状に近づけます。この分布は標準偏差が1/√(n-3)であることがわかっています。この分布の平均値ρとして、平均値の推定式と同様な式になります。

いかがですか? 一つ原理が理解できると、多少変換等の操作が加わりますが、理解が深まりませんか? 統計ソフトに任せてブラックボックス化するより原理を理解することが有意義だと思います。

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