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平均値に近づく事象が多い

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皆様の家では、ご両親の身長に比較してご自身は背が高いでしょうか? 低いでしょうか? 昔、フランシスコ・ゴルドンという遺伝学者が「スイートピーの種の寸法を計測したところ、子供の種の直径は親の直径よりも全体の平均値に近づく傾向がある」という事象を発見しました。さらに、以下のことも確認できたそうです。

身長が特別高い親の子供の身長も特別身長が低い親の子供の身長も、親の身長よりも全体の平均値に近づく。つまり、高い親の子供は親より低く、低い親の子供は高くなる傾向があるそうなのです。 → 腑に落ちないのですが、そうかもしれないなという気もします。そうしないと、大きい人ばかり、小さい人ばかりになってしまいそうだからです。世の中の事象は、確率的にも平均値(安定状態)あるいは中央値になるようにできている気がします。また平均値に戻る復元力が働くようにできているのです。そうしないと発散してしまうのでしょう。

中間試験で特別高得点の学生は、期末試験では中間試験よりも平均値に近い得点になる。中間試験の幸運(偶然)が期末試験でも起こるとは限らない。期末試験で得点が高くても、次の中間試験では同じく平均値に近づくそうです。 → 次の試験で点数が下がらない人もいるような気がするのですが、統計的な確率を言っているのでしょうか?

天才の子供は平均の頭脳レベルに近づく。 → 確かに天才の子供がいつも天才になるとは限りませんね。

ゴルドンは、これらの事象より「平均に近づくことを回帰regression to the mean)」と表現したようです。 遺伝子が原因ではなく、統計的な問題だとしています。いい加減に覚えると後が大変 」というブログの中で、「回帰式」という言葉が登場しました。この「回帰」という意味を知らずに使ってきたのですが、ゴルドンが以上の研究の中で相関係数を見出した際に使ったようです。

株価相場にこの「平均値への回帰」が見られるそうです。 → http://www.fx-soken.co.jp/tech/heikin-kaiki.html

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