「AI(人工知能)」技術が今後我々の生活にも浸透する時代になってきましたが、その学習する方法は人間の頭の中を模倣して作られていくのでしょう。 人間が無意識に考えている問題解決の方法や手順のことを「アルゴリズム」と言います。 プログラムを作る際の「考え方」です。 この「アルゴリズム」を具体的な例で説明している本を紹介します。「おうちで学べるアルゴリズムのきほん」(著者: 鈴木浩一 発行所:翔泳社)です。 興味がある方は読んでみてください。
資料をご覧ください。 → アルゴリズム
p.2 ニンジンを30個の星型に輪切りするには何回包丁できればよいですか? 両端2回分を含めると331回ですが、もっと効率的に切るには?
p.3 解答です。
p.4 辞書で調べる際には、無意識で目的のものを探しています。 1ページ目から順番には見ていきませんよね。
p.5 インド式の計算は覚えれば早いそうです。私はまだ、覚えていません。
p.7 「バビロンの粘土板」にはルート2の計算方法が書かれているそうです。
p.8 昔習った平方根を筆算で求める方法を書きました。
p.10~12 検索する際には、最初から見ていくよりは「2分検索」が速いそうです。 データ数が多くなるほどその効果は大きいようです。
p.14 ドメインで「.(ドット)」がありますが、その後ろにあるアルファベットは分類されています。
p.15 スタートからゴールまでいくルートが幾つあるかを求めると、2、12、8512通りと爆発的に増加します。これを超高速コンピュータで計算する動画があります。
動画はこちら → https://www.youtube.com/watch?v=Q4gTV4r0zRs
p.16 数学者のガウスが子供の頃「1から100まで足すと幾つ?」と聞かれて即「5,050」と答えたそうです。 順番に足すと大変ですが、順番を逆にして足すと「101」が100あるので、101×100÷2=5,050となります。 これもアルゴリズムですね。 数列を習った方は、等差数列の公式「N(N+1)/2」で直ぐ求められますが。
p.18 電子ファイルの容量が大きい時に「圧縮」します。「ZIP圧縮」は「可逆圧縮」なので基に戻りますが、写真などの「JPEG」の圧縮は「非可逆圧縮」のため基には戻りませんので、ご注意ください。p.19にあるように、明るさはそのままで赤や青を間引くそうです。
p.20 音も間引くことで、圧縮しているようです。
p.21 自動車の自動運転の開発競争が激化してきていますが、「オプティカルフロー」といって動いているものだけに着目して動きを推定する技術があるそうです。全てを取り込むと容量が膨大になってしまいます。
p.22 「手書き文字認識プログラム」は学習することで、字を認識できるようになるアルゴリズムです。 こちら → http://nyloncactus.com./mnistjs/mnistjs.html
p.23 「迷路」の攻略法をご存知ですか? 常に壁に触りながら進んでいき、袋小路に入っても、壁に沿っていくと出口に行けるのです。 これが「バックトラック法」ですね。
p.25 Youtubeの動画からカラー画像1000万枚ランダムに取り出し「教師なし学習」を実施したところ、「猫」を認識することができるようになったそうです。
記事はこちら → https://googleblog.blogspot.com/2012/06/using-large-scale-brain-simulations-for.html
AIの基になる「アルゴリズム」は人間が考えますので、今のところ機械に勝る人間最大の武器です。人間は無意識のうちに「あたり付け」をしていると思います。まともに実施したら膨大に時間がかかってしまう案件も、このあたり付けにより効率がよくなります。AIがこの「アルゴリズム」を構築できるようになると、人間の存在も危うくなってきます。