「つかめる水」という物体を作ったことがありますか?水が中に入ったプヨプヨの物体です。容器をゴミに出さない飲料や液状食品の容器への応用が考えられています。マラソンの給水に利用されそうです。作り方は、次の動画をご覧ください。
作り方 → https://www.youtube.com/watch?v=sjhUOG_oTJE
「つかめる水」の原理が知りたい方は、次の資料をご覧ください。
資料はこちら → つかめる水
p.1 材料は、アルギン酸ナトリウム、乳酸カルシウムと水で、左下の分量使います。2つの薬品はネットで手に入れることができます。アルギン酸ナトリウムは昆布やワカメなどの海藻から抽出される水溶性食物繊維です。乳酸カルシウムは食品添加物や医薬品に用いられています。いずれも毒性はありませんので、安心して実験できます。この2つは、人工イクラの材料にも使われています。アルギン酸ナトリウムは、水に溶けやすいのですがナトリウムがカルシウムに置き換わると、アルギン酸分子同士が引き寄せられて膜を形成します。時間が経つと膜厚が厚くなり硬くなってきます。
p.2 もっと知りたい方へ。アルギン酸は、異性体であるD-マンヌロン酸とL-グルロン酸がランダムに結合してブロックを形成しています。アルギン酸は、ナトリウムやカリウムなど1価のイオンの場合は水溶液ですが、カルシウム、鉄あるいはアルミニウムイオンのよう多価イオン濃度が高くなるにつれて粘性を増し、固体化していきます。