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客観的に判断する

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文科系のための経営工学」(著者:斎藤哲 等 発行所:同文館出版)から、「優劣分岐点分析」と「経営レバレッジ係数」という聞きなれない単語がありましたので、該当するページを読んでみました。「損益分岐点」は聞いたことがあるのですが。

資料はこちら → 優劣分岐点分析

p.1 左上に、コピー機AとBに関するコストを表にまとめておきます。先ずは、コピー機AとBのレンタルを検討するに当たり、優劣を判断する場合です。左下のグラフがわかりやすいですね。横軸が枚数縦軸は総費用で、切片はレンタル料勾配が1枚当たりの単価です。2つの直線の交わった10,000枚が「優劣分岐点」で、左側はコピー機Aが有位右側ではBが有位です。「損益分岐点」は、総費用売上高の直線の交わった点ですので、考え方は類似しています。 真中は、既にAとBのコピー機が設置済みの場合、どちらがコスト的に優位かを示しています。過去に発生したレンタル料は、無関係原価として、将来の方針を決める計算に含めないので、直線の勾配が小さいコピー機Bが優位です。 右側の事例は、当初6,000枚/月としてコピー機Aを設置(レンタル料:100,000円/月)しており、まだ契約期間は6か月残っていて、キャンセル不可です。 新たにコピー機B(レンタル料:120,000円/月)を導入て有利になるか?を判断する問題です。これもグラフに描いたものが、右下です。コピー機Aは設置済みですので、レンタル料は無関係原価となり原点から直線は始まります。2つの直線の交点を求めると、60,000枚以上の場合、コピー機Bの優位性が現れてきます。 性能が異なる装置の選別を判断する際に使えそうです。

p.2 「経営レバレッジ係数」は、初めて見ました。式上は、貢献利益÷営業利益で算出されます。貢献利益=売上高-変動費です。左上のような情報を基に、右表を作成して、定義に基づいて求めると、経営レバレッジ係数は3となります。営業利益は、売上の増加(減少)率に経営レバレッジ係数を乗じた割合で増加(減少)することが、下の2つの表でわかります。このように、経営レバレッジ係数が大きいと、売上高の変動で利益が大きく変動しますので、注意が必要です。

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