「勉強が一番、簡単でした」(著者:チャン・スンス 発行所:ダイヤモンド社)は、著者の体験を基に書かれた自伝小説に近いものです。5年間の苦学を経て、韓国の最高学府であるソウル大に首席で合格しています。苦学を経るうちに、勉強が楽しくなっていったようです。この本の一節に「勉強は世の中のどんな遊びよりも面白い」と述べています。「知らなかったことを知るのは楽しい」とも言っています。勉強法もいろいろ書かれているので、受験勉強している方はもちろん、タメになると思います。例えば、英語を勉強するのに、英英辞典と国語辞典を使えば、その言葉の意味が理解しやすくなると言っています。もう50年以上も前、中学の英語の先生(私の担任でした)が、英英辞典を使うべきだというアドバイスを思い出しました。さっそく英英辞典を購入して、何度か挑戦してみましたが、なかなか楽しんで使うまでには至りませんでした。未だに、仕事場の机の上には英英辞典が置かれています。
著者が工事現場でブロックを積み上げる作業をしている際に、先輩のおじさんから、三角形の空間(図の実線部分)に敷き詰める必要最低限のブロックの数を計算して持ってくるように指示されました。著者は、空間とブロックの面積を計算してブロックの数を計算していたようです。すると、先輩「なにをもたもたしているのか。横の四角形のスペース(図の点線部分)に使われているブロックの数を2で割ればすぐでるだろ。ばかじゃないか?」といわれたそうです。知恵は、本や学校で学ばなくても、優れた応用力や直感力は得られると悟ったようです。同感ですね。知識を頭に入れれば学習できるという考えがまだまだ教える方にも学ぶ方にもあるのではないでしょうか?最近、効率を考えて、e-ラーニングが盛んですが、「有効な学習になっているのか」を一度再考された方がよいと思います。あたまでっかちにならないように。