昨日に続き英語の話題です。「言語学で解明する英語の疑問」(著者:畠山雄二他2名 発行所:大修館書店)を新刊本コーナーでパラパラとめくっていたら、気になる話がありましたので、借りてきて読んでいます。普通なら読まない類の本ですが、新たな知見が得られましたので、その一部を紹介します。
資料はこちら → 英語の疑問
p.1 英語の冠詞の付け方に悩むことがありますね。不特定なら「aあるいはan」、特定するなら「the」のようにします。上述の本では、辞書に書かれている英単語を「裸名詞」、冠詞がついた名詞を「衣名詞」と呼んでいます。「book」には必ず冠詞が付きます。無いと「本という名称が好き」ということになり具体的な「book」の意味にならないということです。「Could you call me doctor?」のように「a」をつけないと、「私のことを「お医者様」と呼んで」という意味になってしまいます。
p.2 「on」「in」「along」は空間的なイメージを持った方がいいですね。同じ椅子に腰をかけるにも前置詞により意味が変わってきます。「on」と「along」の違いを絵にしてみました。
p.3 英語では、繰返しを嫌うので代名詞を使います。「it」は特定、「one」は不特定な場合に用いますので、意味合いがかわります。 英語の時制は難しいです。動詞の現在形は、「普通にやっていること」と覚えておくとよいそうです。右下の「I teach English.」の例文ご覧ください。「普段英語を教えている」ので「私は英語の先生です」となります。飛行機の離陸時間も、未来であっても、既に決められた予定であれば現在形になるようです。
p.4 現在進行形には2パターンあります。「動作」なのか「変化」なのかにより、意味合いが変わります。通常の使い方は①の「動作」ですが、②の場合は「~しかけている」と意味になります。
p.5 「or」と「and」で繋がった語句の肯定と否定では意味が反対になります。下のようなベン図で考えると理解し易いです。「or」の肯定文は、「どちらか一方がOK」ですが、否定文は「いずれもNG」となります。青の部分を否定して、それ以外がOKになる訳です。
今回、新たな知見が得られました。興味がないことでも、覗いてみると意外なことが見つかるかもしれません。