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立体的干渉が効く

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本日は、脱離反応です。

資料はこちら →  有機電子論その4

p.1 脱離反応Elimination  Reaction)E1です。「1」は一分子が関与する脱離反応です。左上の化合物からHXが脱離して二重結合が生成する反応です。立体的に描きます。三角形の結合手は手前破線に配置します。最初にXがXになって脱離後、隣の水素と結合してHXとなります。水素と結合に寄与していた電子が、空いたCp軌道に入りCーC間結合のπ電子になります。つまり二重結合ができます。Xの脱離時にCーC間結合は回転可能のためシス体トランス体の2週類の化合物が生成します。Pに比較してQが大きい分子の場合は、立体反発を避けるためトランス体が多く生成することになります。

p.2 E2反応です。XHと共にB−という2つの物質が脱離に関与する反応です。CーC間結合は回転可能なので2種類の構造体ができる可能性があります。シン脱離アンチ脱離です。ところが実際生成するのはアンチ脱離によるトランス体になります。CーC間結合を軸方向から眺めてみたものが左端と右端の図です。左端は置換基同士が立体的に邪魔する配置ですね。右端は立体的干渉が小さいため、脱離反応がスムーズに進行できるわけです。このような配置のことを「アンチペリプラナー配置」と呼びます。

有機反応は立体的な配置が反応を制御していることが理解できたと思います。また、求核置換反応同様に、反応の順番にも左右されます。構造設計に考慮されるべき因子です。

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